お盆休み(the O-bon holiday)。一年前、こ
んな話をしました。



”お盆やすみは、仏教に関係しますが、日本
人の宗教感は多くは、「シンクレティズム」
( syncretism:重層信仰)が見られます。
これは、 神仏集合にみられる諸教混合のこ
とです。お盆休みは仏教ですから、浄土の
世界です。
先般TVを見ていましたら、池上氏が、仏教
は浄土、キリスト教は「天国」と言っていま
したが、これは浄土が、「西方極楽世界」
として説かれ、死んでから「あの世」、
「死後の世界」と理解され、「天国」と「浄
土」が混同されて居る背景と思われます。
本来、「浄土」とは、親鸞聖人が示した、
”暗く頑(かたく)な心、自分を省みること
のない身勝手な思い” を破る真理、念仏
の教えを聞くことを通して獲得されてくる
「真理の働き」を意味すると言われていま
す。「無量光明土(むりょうこうみょうど)」
限りない光の世界です。
つまり、心を開いて、人の話を聞きなさいと
言う事かな?
ここが、勝つか 負けるかの 隠されたキー
があります。.....  。"

"全てに渡って、”心を開いて、人の話を聞く”
は、勝利へ
の基本です。
プラス
   
CQ(好奇心指数)と PQ(熱意指数)
が大切です。”

と、勝てる理由、負ける理由 リーダーは
 ”心を開いて、人の話を聞く” が大切です。
と話をしました。

アッと言う間のお盆休み、一年に一度 ぐらいは
心の故郷へ旅してもいいのかなと思っています。
その中で、勝てる心とは何かを考えるのもいい
かなと思って書いています。

最近は高校野球の劇的なシーン、ドラマチック
な場面へ参加、一体感を味わう人が増えている
と言う話を聞きます。野球をやる少年が少なくな
り、野球をやる人口が減っています、それでも
甲子園の高校野球は連日多くの人で賑わって
います。 やはり、一体感を味わうです。

炎天下、白球を追う青春、走塁の基本から、投げ
るの基本的なステップから、毎日毎日、何度も何
度も練習で確認する徹底した練習、試合は勝ち
負けがありますが、涙が出てきます。
日本の夏の風景です。

余談ですが、
野球は360度の視野で何をやるかの勝負です。
高校野球の強い地域、弱い地域の差は360度
で野球をやるか? 90度で野球をやるか?
つまり、270度の差が勝負の分かれ道です。
強いチームの練習は、常に360度の視野で動
き、感性を体で覚えます。弱いチームは90度
の視野の動き思考です。360度の3/4に動き
がありません。
例えば、フリーバッティングの時、打っている人
以外は、掛け声が殆どです。 練習に無駄があ
ります。結果として、試合中の動きの中での集
中心は90度です。360度の目配りの集中心が
ありません。
野球は連続した動きの中に360度の集中心、感
性を体で覚えて、戦うスポーツです。
個々の力をチームワークに繋ぐスポーツです。

信じられないかもしれませんが、
バッティングは、集中でボールが止まって見える
時があります。自動車事故などで、当事者がみ
るパニック状態のスローモーション現象と似てい
ます。勿論、集中心と鍛えた体感からの状態と
事故のパニック状態は全く異なります。

私は野球をやっていて バッターボックスでピッ
チャーのボールが止まって見えた瞬間を忘れま
せん。サンフランシスコで交通事故にあった時、
相手の車が自分の車に猛スピードで突っ込んで
きた激突瞬間がパニック状態のスローモーション
になっていました。病院で目が覚めましたが、激
突の瞬間は覚えていました。
全く違う状態ですが、例えの話です。


ボールに集中、360度の空気を感じるのです。
バッターであれば、どんなスピードのボールで
も、動きがゆっくり見え、自然に体が反応します。
守備なら、打球に自然に反応します。
人の動き、筋肉は心と密接に関係します。
オリンピックで、世界のトップランナーが100
メートルを走るのに、心が集中されている時、
ラインだけが見えると言われます。

スポーツの世界、「やりきる」で世界です。でも
体力の衰えが必ずきます。体が反応しなくなる
世界です。
頭脳に於いては、衰えがスポーツの世界と違い
ます。

サラリーマンは、生涯勝負できる
    「やりきる」
が永遠のテーマです。



一体感の話です。
夏の祭りの踊り、盆踊り、各地で踊りの大会も盛
んです。これも一体感を味わうです。

これは、政治家がに連なる村社会とは違いま
す。

後で触れますが、お盆の中で、世界戦のボクシ
ング試合中継ががありました。
WBC世界バンタム級チャンピオンの山中慎介さ
んの試合でした。残念ながら、試合は負けました
が、多くの人が観戦していました。
これも、劇的なシーン、ドラマチック場面へ参加、
一体感を味わうです。これは本能に近いかも知
れません。

最近、
多種多様なエベントがありますが、参加し一体
感を味わう人が増えたと感じています。
帰属意識と違った清々しい一体感を味わう風景
です。



ビジネスの面から、”一体感を味わう” は、時の
流れに沿っています。日本経済の「成熟」です。
ローレンス・サマーズ(元アメリカの財務長官、
ハーバード大学の教授)の「セキュラースタグ
ネーション(Secular Stagnation)」、所謂、長
期的な停滞局面の時代です。モノから心の豊
かさを求めています。
人口減、年齢構造はもはや経済成長の時期で
はありません。考え方を変えれば、日本は既に
安定期です。
豊かな社会と安定期です。日銀の2%、物価
上昇は、無理があります。

日本の実質GDPの平均成長率は、
1955年から1973年  9.1%
1974年から1990年  4.2%
1991年から2011年  0.9% 

IMFのデータから、
2010                        4.19 %
2011                      (0.12 )
2012                        1.50
2013                         2.00
2014                         0.34
2015                         1.20
2016                         1.00
2017                          1.25
World Economic Outlook Databases

私は、アメリカの原則、”Balance” と ”利”
の話をします。アメリカにとっての利です。
日本の繁栄の時代、1960年代から2,000
年の50年間は遠い昔です。
アメリカは、歴史の ”状態” を見極めます。
状態とは、歴史上、地理上の状態です。
例えば、中国4,000年の歴史で、一瞬の時、
日本は中国に対して経済力が勝っていまし
た。
アメリカは、日本を見極める時代がくると
感じています。”利”の世界です。
日本は ”幼覚(げんかく)、英語のエスキ
ロール(
hallucination)でも、知覚の様な
話があります。



お盆の話を少しします。

お盆休みの真ん中に、8月15日に終戦記念
日があります。戦争に勝利・敗戦云々は好き
でありません。戦争は全ての人が悲惨です。 

お盆は日本の風景です。お盆には先祖の霊
が家に帰ってくる
と考えられていています。
迎え火を焚いて先祖の霊を家に迎えて供養
します。
また、送り火を焚いて先祖の霊を見送ります。
場所により、やり方も、風習も違います。で
も送り火と言う意味は同じの様に感じます。

京都五山送り火は世界的にも知れ渡っていま
す。
記事抜粋:
”送り火としては東山如意ケ嶽の「大文字」が
もっともよく知られ、それゆえ送り火の代名詞
のごとくいわれているが、そのほかに金閣寺
大北山(大文字山)の「左大文字」、松ヶ崎西
山(万灯籠山)・東山(大黒天山)の「妙法」、
西賀茂船山の「船形」、及び嵯峨曼荼羅山の
「鳥居形」があり、これらが、同夜相前後して
点火され、これを京都五山送り火とよんでい
る。”
京都の人に単に大文字焼きと言うと、怪訝(け
げん)な顔をします。 「五山の送り火」です。

霊は山と川に関係します。
山に帰る道への明かりが、送り火です。
川に帰るには、灯篭流しがあります。

日本人の倫理観がここに見られます。

悪いことをしても 黙っていると淫魔様
がいます。政治の世界は舌が足りない
です。

閻魔様に舌で抜かれる
嘘つきの罪を犯した死者は大叫喚地獄とい
う地獄で、地獄の鬼から、舌を抜かれる罰を
受けると言う子どもを戒めた言葉です。
政治の世界、2枚舌、3枚舌、何枚あるのだ
ろうか?
閻魔様、インドの「ヤマ」 Yama (Hinduism)
が由来と言われています。
仏教、ヒンドゥー教などでの地獄、冥界の主。
冥界の王として死者の生前の罪を裁く神。日
本の仏教においては地蔵菩薩の化身とみな
され同一視されている
。とあります。

お寺の地獄絵は、理由があります。
戒めの背景があります。

以前、別の所で下記の話もしました。

中国では「お盆」は、「盂蘭節」、「中元
節」、又は「鬼節(guijie)」ですが、
「お盆」=「鬼節」です。 
何故、鬼か? 
閻魔大王が冥界(めいかい)の門を開け、冥
土の鬼の魂がこの世に出でてくるからです。
閻魔大王(えんまだいおう)は、亡くなった
人、先祖、また怖い鬼でない意味です。死後
の世界観への畏敬で、沖縄のお盆の...
慣に似ていると言われています。
私の見た経験では、中国でも 地方によって
本当に違います。

ベトナムでは ”旧暦7月15日は「Vu Lan
(ヴーラン)(ブラン祭)」。
この「Vu Lan」は、漢字にすると「盂蘭」
です。

日本とベトナム、歴史的に中国からの影
響を受けています。
ベトナムの歴史に関しては断片的なことし
か知っていません。しかしながら、少ない
知識の中から、ベトナムは中国との関係で
日本の歴史に関連性がある様に感じてい
ます。


例えば、中国との国境付近、LangSon
省にある「Chi Lang遺跡」 の石碑に、
ベトナムの中国との戦いが記録されて
います。
中国の元軍の侵略戦争への
勝利等が書かれています。
本名は
陳国峻(Trần Quốc Tuấn)、
陳興道(ちん こうどう、チャン・フ
ン・ダオ、Trần Hưng Đạo, 1228年 -
1300年)が戦った時代です。
ホーチミン市1区メリン広場に陳興道
像があると写真で見ました。

記事抜粋:
He commanded the Đại Việt armies
that repelled three major Mongol
invasions in the 13th century.His
multiple victories over the Mongol
Empire and later Yuan Dynasty
under Kublai Khan are considered
among the greatest military feats
in Vietnamese history. General Trần
Hưng Đạo’s military brilliance and
prowess are reflected in many
warfare treatises that he authored.

これは、日本への元軍の戦い(文永の
役 1274年 /弘安の役 1281年)に影響
しているとの話があります



元寇がスムーズにいかなかった背景
に、ベトナムの抵抗が関係していたか
も知れません。


何れにしても、ベトナムのランタン、日本の
提灯、灯篭流し、中国文化の影響を受けて
います。影響です。精神の本質ではありま
せん。

ベトナム、日本、ともに中国文化の影響を
受けていますが、それぞれに 地域文化
の中で 熟成されています。多様です。

アメリカと中国に勝った国は、ベトナム
だけです。ベトナムには、やる精神だ
けでなく、やりきる精神がある様に感
じています。


不思議なことは、ベトナム人は、アメリカ大
好きです。 ベトナム戦争は既に過去の出
来事の様です。私の友人がJICAにて、ベト
ナムで働いていました。彼も同じ感想です。
韓国に関しても恨みが少ないです。ベトナム
戦争に於ける韓国軍のベトナム人への悲惨
な行為、虐殺は既に過去の話なのだろうか。
ベトナムのハミ村にある「韓国軍民間人虐
殺慰霊碑」の問題は今も表面化します。

この ”忘れる” と言う点では、日本と
ベトナムは似ている様に感じます。

日本は加害者の立場でも、被害者の立場
でも 噂を忘れる様に ”忘れる” が得意で
す。
地震、噴火、台風、水害等、自然災害の多
い日本、”忘れる” ことは、生きる道の様に
感じます。
物事、全てが自然に帰る気持ちの様です。
「諸行無常」の世界があります。

仏法の大網である『三法印』の一つです。
三法印は、「諸行無常」「諸法無我」「涅槃
寂静」です。
「景徳伝灯録(宋代の仏教書)」では、釈迦
牟尼仏が入滅するときに、沙羅双樹の木の
下で説いたことばとされている諸行無常です。
日本の風景を感じます。
大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)と言う
言葉を聞いたことがあるかも知れません。
この中に「諸行無常 是生滅法 生滅滅已
寂滅爲樂」(諸行無常偈)があります。
西漢南越王博物館(せいかんなんえつお
うはくぶつかん、広東省)に、隋代の『大般
涅槃経』写本があります。
この博物館、南越国と関係します。
Nam Việt / 南越へのロマンです。日本と
ベトナムがつながっているかも知れません。


ベトナムは、部族国家群から始まり、な
が~い争い、なが~い戦争、地政学上、
政治上の中で 生きる精神を創ってき
ました。
こだわっては生きていけない、”忘れる”
の精神です。 だから、”やりきる力” が
あります。 と私は感じています。
逞(たくま)しいのです。




の中で、
”.......  政治家はこれを 
   「フェードアウト」
(fade-out)と 熟知しています。

人の噂も「人の噂も75日」です。
75日は春夏秋冬+土用の丑の日 =5つ
の季節からと言う話もあります。"

の話をしました。

日本とベトナム、”忘れる”は似ていても、
日本人は何故か ”やりきる力” が不足
しています。私の感じです。


”やりきる” が出来ている人、スポーツ
の世界では、イチローがいます。


体感の話をしました。 一体感は世の
中に溶け込んで生きている証です。
楽しく、楽です。

でも、一体感に埋没だけでは、一歩先に
いけません。

”やる” は出来ても ”やりきる” が
出来ていません。

何故だろう?
”一体感”、”忘れる”、”やる” では普通
です。

人より一歩先を行く人は、 ”一体感”、
”忘れる”、”やる” を超えています。

その、 ”やりきる力” の源泉がテーマ
です。


余談ですが、
アメリカの仕事仲間から、お盆休みの意味を
聞かれます。私は難しいことは分りませんの
で簡単に説明します。例えば、簡単に、
"Japan has a summer holiday period called
O-bon holiday that a Buddhist event occurring
from tha 13th to 16th of August to hold a
memorial service to the spirits of ancestors.
Many people return to their homeland, and
many people travel to domestic and overseas."

お盆から、私の頭には次の言葉が連想されます。
アイデンティティー(identity)
郷土愛(regionalism/リージョナリズム)
一体感 (oneness / unity)



さて、本論の話です。

   やりきる力

の話です。

先に触れたボクシングの話を少しします。
WBC世界バンタム級チャンピオンの山中慎
介(帝拳)が15日、京都市の島津アリーナ京
都で13度目の防衛戦を行い、同級1位の挑
戦者、ルイス・ネリ(メキシコ)に4回2分29秒
TKOで敗れた。とありました。

-  山中本人はリング上で「やりやすい」と感じ
   ていた。
-  トレーナーがタオルを投入しなければ…。
-  紙一重の試合に王者が敗れた。
-  4年5カ月間、王座に君臨した具志堅氏は
 「最後は身体がボロボロだったね」と振り
 返った。

試合前、

「ベストに持ってくることができて安心して
いる」(公開練習)

「コンディションは本当にいい。自分でもほ
めたくなるくらいいい状態」(試合3日前の
予備検診)

スポーツは、

心技体+綿密な作戦+体感の一致

   戦えるステージ 

と感じています。

ボクシングは、極限の状態で戦っています。
心と体、技の僅かなくるいは、リングで勝敗
を分けます。



現代において、心技体には、スポーツイ
ノベーションが重要です。

体感は、簡単に言えば反射神経です。
自分の体感は、自分の感じ方で気持や
感覚の問題です。
自分の体感を科学的に分析が必要です。
以前なら受けていなかったパンチを受け
てしまっている等、自分の体感は客観的
な分析が必要です。数値化です。
スポーツに於いて体感は、肉体年齢と関
係します。


結果
体感と結果の違い、そして敗戦

負けて、初めて気づく 今の自分の体感で
す。


スポーツは、残酷(face the brutal truth that)
な世界です。勝つか負けるかです。
この試合、不思議に試合前から負ける予感を
感じていた人はいたと思う。山中さんは左のガ
ードが低く、過去の世界戦でのダウンも多くが
最近、相手の右フック、左のロングも受けてい
ました。
どんなに好調でも反射神経と自分の体感に狂
いが生じてきたのではと感じます。
気持の体感にも衰えがあったかも知れません。

スポーツでは勢い、世の中は流れの大勢
あります


サラリーマンは、流れの大勢を冷静に把握
することが大切です。





サラリーマンとスポーツの世界は違いが
あります。


サラリーマンの社会、 
    体感は財産
になります。

頑張って、頑張って、やって、やって、努
力して、体感は財産になります。


成功するか否かの差は

「やるのではなく やりきる

のです。この言葉は、国立生育医療研究セン
ター臓器移植センター長の笠原群生 先生
の言葉です。

医学界では 神の手と言われる先生です。

http://www.nhk.or.jp/professional/
2017/0710/index.html



話は、どうしたら  

やるのではなく



  ”やりきる”


ことが出来るかの話です。

  「やりきる力」

です。

プロフェッショナルは、「やりきる力」に
プラス、
  クリエイティビティ
  (Creativity)
      創造性


です



大切な話です。後で話を
します。
直ぐに出来る技法の話を
します。











九十歳まで働く! こうすれば実現できる! (WAC BUNKO 259)
郡山史郎
ワック
2017-07-26





世界の最新医学が証明した 究極の疲れないカラダ
仲野広倫
アチーブメント出版
2017







台湾少女、洋裁に出会う――母とミシンの60年
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紀伊國屋書店
2016-10-11






台湾の3少年、夏の記憶


僕が殺した人と僕を殺した人
東山 彰良
文藝春秋
2017-05-11








みんなのPython 第4版
柴田 淳
SBクリエイティブ
2016







世界でいちばん簡単な Pythonプログラミングのe本[最新版] Pythonアプリ作りの考え方が身に付く
金城俊哉
秀和システム
2017-03-21